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本名ですが、我が家のミックというワンコの事を書かせてください。
長くなってしまったので、興味の無い方、長い文章に疲れる方はスルーされてください。よろしくお願いします。
中型犬雑種の雄です。推定年齢5歳〜6歳の時にレスキューされた子でした。
レスキュー時、右耳の半分千切れて化膿、右目がつぶれて右眼球が腐って、尻尾と骨盤と両太ももに何度も噛まれた後があって一部の骨が変形して肉から露出してて、耳穴、目の回り、背中、脇に大量のチック、全身ノミだらけ、吐しゃ物に寄生虫数種類、体毛ハゲだらけ、皮膚傷だらけ膿だらけ、あばら骨出てるのにお腹に水貯まって膨れて、四足の肉球に伸びすぎた爪がめり込んで化膿してたそうです。
害虫駆除、洗浄、消毒をして、点滴しながら麻酔、消化器系洗浄、虫下し、腐った眼球摘出縫合、肉球切除して爪を抜いて縫合、等々。
ミックのを緊急処置と手術した獣医さんが夫の親友で、非常勤ボランティアでレスキュー犬猫の難しい処置や手術をしたり、獣医学校のインターンさんと一緒にシェルターボランティアもしてる人です。ミックの話しを電話で聞いた夫は、翌日が土曜日だったので私を誘って親友獣医さんのクリニックに術後入院してるミックに面会できないか行きました。
医療処置を終えて、点滴されながらグッタリしてるミックは、ボロボロの雑巾以下でした。レスキューされた時には、犬には見えず得体のしれない物体としか言いようがない姿だったそうです。でも、片方だけの瞳が助けを求めてるように見えて、レスキューされた時にホッとしたように体をレスキューの人や獣医さんに預けたそうです。
フォスターファミリーに頼んだりアダプションを期待できるまで、体調を戻すのに時間がかかると説明されました。でも獣医さんのところにもレスキューの所にもスペースが足りてませんでした。そしてレスキュー動物にしてあげれる獣医しての処置や対応にも限度がありまして、ミックは入院の日数限度がありレスキューの人達の場所にもスーペースと人手の問題がありました。夫が術後看病のボランティアをしたいと言うので、夫が5日、私も5日、週末を挟んで交代に職場に有給扱いを願い2週間ミックの術後看病24時間責任が真っ当できるという条件で預かることができました。点滴のシリコン針とフックはついたままですから、家で点滴のバッグの取り換えと、抗生物質シロップを口に流し入れてあげるのと、皮膚の消毒、塗り薬、絆創膏、包帯の交換、オムツの交換、そして起きてる時は話しかけたり、軽く撫でてました。駆除しきれなかったノミと寄生虫が発生しました。お家の掃除や他のペットのお風呂や予防、ペストコントロールもありました。しばらくは他のペット達とは隔離した一部屋を使ってました。ミックの布団とシーツは毎日洗濯して交換しました。ミックの目の位置になるよう、私も夫も床に布団数枚を敷いて添い寝しました。完全に虫下しが確認でき消化器系が綺麗になるまで断食状態にしてました。うちのワンコ(トンちゃん)がドアの隙間からジャーキーを咥えて持ってきてミックに食べろと促した時、犬同士のやさしさに胸が熱くなりましたがミックには我慢させるしかありませんでした。有給も使い切ってしまいましたがミックを移動させるのは無理な状態でした。動き回れる体ではないので仕事に行ってる間は隔離した一部屋に置いたケージに寝かせてました。淋しそうな鳴き声を出すようになりました。声を出して気持ちを伝えられる力が出てきたんだねと思いました。レスキューされてから5週間半、やっと流動食から始めれる事になりました。冷めた重湯に少量のドックフードを入れてドロドロにして出すと、動けない体なのに上半身でジャンプしたいかのような仕草をして喜んでを完食してくれました。
その姿に夫は号泣。アダプトしたいと涙で懇願しました。
私は夫にミック収支計画を作ってもらいました。丼勘定の丼感情で決めて欲しくなかったからです。夫の計画には獣医療保険、想定実費費用、ミック衣食住費用、自分の小遣い減額、私にかかる負担労務への支払、そしてもし離婚になったら自分が犬猫達を引き取って責任追うとも記載されてました。夫は有言実行の人なので私は笑って承知しました。その時点ではレスキューされてから2ヶ月に満たず、予防接種その他のアダプションにかかる規定と条件にミックの健康状態が足りてなかったので、それから更に2ヶ月を待ちました。
予防接種を受けても大丈夫になり、それを含めて以後すべての医療と市への登録、マイクロチップなどなど、飼育責任が課せられる誓約書にサインしました。
徐々に元気を取り戻し、ヒョコタンしながらでも駈足できるようになったのは、その半年ほと後でした。
あれから9年経ちました。ミックは推定14~15歳、すっかり老犬です。何度も何度もお腹を壊しました。腰と足の骨にプレートを入れて支える手術もしました。一昨年は腎臓の手術をしました。でも大丈夫、超健康なワンコに比べたら6割元気くらいまでになりました。お散歩は出来ないので100%室内ですが、夏場の日没前と週末の朝晩は裏庭で日向ぼっこさせてます。この9年間麦粥に肉ペーストとサプリメントを混ぜる食事しか与えられないですが、いつも母ちゃんもっとちょうだい、みたいな顔して首をかしげます。でも1日でも1秒でも痛い辛い思いをしないで生きていて欲しいから、次に良いウンチがでてからね、また6時間後ねと話してます。すると夫のところに行き、父ちゃん母ちゃんがダメだってと訴えに行きます。夫は甘やかして、自家製ワンコクッキーを細かく砕いてあげてます。
ジャーキーを咥えてミックを励ましたトンちゃんは今から2年前に推定18~19歳で旅立ちました。(アダプトした時に推定4~5歳で、うちに14年居ました)トンちゃんはレスキューされた時に左後ろ足のももから下を怪我で切断した子でした。3つ脚で階段を1つ1つ用心して登り、ミックにジャーキーを差し入れてくれたんです。
トンちゃんはミックの瞳の無い方の瞼と、千切れた耳の穴を、よく舐めてました。
この子達は、きっと本当のワンコ兄弟だったと思います。トンちゃんは老衰でしたが、最期は急な衰えでした。帰宅した私の車の音に気が付いたミックが、それまで1度も出さなかった大声で吠えまくったのです。ガレージのドア前まで来てて、私の姿を見るとひるがえって、こっちに早く来てとばかりの様子でした。ぐったりしてるトンちゃんの側に私を誘導して、トンちゃんを必死に舐めては、頭をあげると私に吠える、また舐める吠えるの繰り返しでした。獣医さんが呼吸が辛そうになったら痛みを感じる前に眠らせてあげたほうが良いとの事で、夫の胸に抱かれて旅立ちました。最期の瞬間まで夫を見つめてました。トンちゃんが旅だった後の数日、ミックはトンちゃんを探して探して、食事を2日ほど食べてくれませんでした。トンちゃんの遺灰が戻ってきたのが3日後で、トンちゃんの使っていたお皿にご飯を盛って、ミックのご飯の隣にトンちゃんのお遺灰と並べて置いたら、ミックがご飯を食べてくれました。
ここまで長く読んでくださって有難うございます。
最後に、えげつない話ですが、、、、。お金の話し。
レスキューされた子達は、預かったり養子で受け取った後に、体に異変や問題が起こる可能性が多いです。一度弱った体が、あとからあとから、あちこち悪くなる可能性もあると聞きます。正直、お金かかります。獣医代と薬代のトータルで、トンちゃんは1万ドル位、ミックは3万ドル位かかりました。清潔にしてあげたいから、グルーミング、クッション、タオルケットの洗濯、家の掃除も頻繁、フローリングの上に敷いたラグのクリーニング、食事療法の材料、サプリメント類。病気や怪我の経験のあるワンニャンには、この位は覚悟が必要だと私達夫婦は経験から実感してます。
元気に生まれて育ってるワンニャンでも、大事に育ててあげるでしょうが、レスキューワンニャンをアダプトすると、大事に育てる+いろいろ大変な事への覚悟が必要です。
他の方も書かれていらっしゃるように、元気そうな子をアダプトしても、もしかしたら隠れた病気や菌、生れつきの遺伝や、見えてなかった怪我や虫アレルギーの後遺症が後からでるかもしれません。
自分の心にある動物愛護の気持ちと、自分の持ってる時間と、自分の生活様式と、自分の価値観、そして予算(家計の把握、将来の収支計画)、それらを並べて、どこまで自分が出来るかで覚悟を持つ事で、どこまでの現実的な動物愛護が可能か、ある程度把握できてからの実行が良いと思います。
アダプトしたペットは家族でも、扶養家族ではないです。
アダプション費用も医療費も所得税控除にはなりません。
助けたいという気持ち大事です。皆さん、それぞれのお気持ち、尊敬しています。
動物愛護やレスキューの団体、NPOなどへの一般的な寄付金は控除対象です。アダプト費用の合計と、NPOが受け取る助成金の合計を合わせても、全米のシャエルターやレスキューにかかる総費用の30〜35%しか賄えてない現状だそうです。
足りない費用は、ペット関連業者や個人からの寄付金に頼っているそうですが、赤字人手不足は埋めれないそうです。(animal humane societyからの情報)
以上、終わります。レス頂いても返事は控えます。書ききりご容赦ください。
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