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悪意のあるオレサマ警官、勘違い警官はいます。私自身そういう人に会ったこともあります。
でもここでは「なぜ手足を狙わず致命傷を負わせるか」ということについてですね。
警官がお友達という方が詳しく書いていらっしゃるのでその補足のような形になりますが、相手が本気の場合は自分の身もさることながら、周りにいる人達の命も危険にさらされることになります。
逆上した相手が発砲、連射すれば、流れ弾がどこへ飛んでいくか分かりません。銃は一瞬で人を傷つけますから、警官は反射的に動けるよう体に覚えこませる形で訓練をしています。服の中などから武器を取り出すような動きをしてしまい撃たれるのはこのためで、それで両手を上げて頭の後ろにその手を当てるようにと言われます。従えば撃たれることはないのがタテマエです。だからこそMichael Brown事件でHands up, don't shootがスローガンになりました。
ところで致命傷を与えず外せばというのは正論ですが、静止しているならば狙い撃ちも出来るところ、動いている手足を狙って外せばその弾も周りへ散っていきます。足もとなら地面から跳ね返り弾も出ます。ドラマのように銃だけ打ち落す衝撃を与えられたとしても、その弾は銃に跳ね返ってどこかへ飛んでいきます。それだけの騒ぎになれば周りに人もいるわけで、遠巻きにしていたとしても弾は遠くに届いて怪我人が出るかもしれません。いざという時は一発で危険回避をしないとならない、それが悲しい不幸な結果に繋がります。
昔の話ですが、夫の従姉妹の結婚相手が鬱が高じて何時間も自宅に立てこもった挙句、出てきた時もまだ挙動不審だったので警官隊に撃たれて死にました。最前線で従軍・除隊後のPTSDです。家の中に武器はありました。出てきた時に持っていたかどうかは気の毒で聞いていませんが、従姉妹が何も行動しなかったところを見るとそうだったのでしょう。よくある郊外の住宅密集地です。
夫のもうひとりの従兄弟は警官だった頃、似たような立てこもり事件で言葉を尽くし長時間かけて説得、事なきを得ました。ところが規定以上に時間をかけたことが周囲への危険と言う意味で上から問題視されました。一緒に事件に当たった警官達が、どんな状況でも誰も人を撃ちたくはないのだからと立ち上がってくれて収まりましたが、その後なんとなくしっくり行かなくなったとかで彼は辞職しています。そこまで規定があるのかと、聞かされた方はただ驚くのみでした。
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